2023 6/12 加筆修正しました。
いーぐるです。
今回は「VRChatで使えるアクセサリーをBlenderで作ってみたいな~」という人に向けて記事を書きます。
Blenderはインストールしてみたけど、
- 操作方法が難しい
- VRChatで使えるものを作りたい
- 操作を覚えて自由に作れるようになりたい
という人を対象が対象です。
(※VRChatで使用した感じがこちら。↑)
この記事ではVRChatでの利用を想定して無料配布している『鍵ピアス』をお手本にして解説します。
Blenderに鍵ピアスをお手本として並べて、筆者がお手本を模倣する形で制作手順を解説していきます。↓
制作工程は、
- 細長い部分
- リングと球体の飾り
- ギザギザの部分
- ハート型の飾り
- 欠けたリング
- 紐を結ぶ
という流れで作っていきます。
この記事の目的は「Blenderの基本的かつ汎用性の高い操作を覚えてもらうこと」です。
Blender初心者でも最後まで作れるように、難しい操作を極力省き丁寧にお伝えします。
初心者が陥りがちなミス、失敗例も合わせて解説しますので参考にしてください。
※Blender3.3.1を使用します。
目次
0.【モデリングの準備】お手本の用意
お手本をBOOTHで無料配布しています。↑
ダウンロードしてご活用ください。
最初にBlenderの基本的な操作等をお伝えした上で、
- Blenderを起動する
- 立方体を削除する
- お手本のFBXファイルをインポートする
というところから始めていきます。
※Blenderの基本的な操作・記事の読み方
記事の中で以下の基本操作を使用します。
- 手のマークを押しながらマウス操作で画面を動かす
- マウスホイールで視野の拡大
- マウスホイール押し込みで視野の移動
記事の中でも繰り返し解説します。
この記事ではBlenderのショートカットキーを以下のように書きます。
文章の最後に『※』の記載があるところは、項目の最後で詳しく説明します。
Blenderを今日から始める人でも作れるように、専門用語を別の言葉に言い換える場合があります。
予めご了承ください。
【Xキー】立方体の削除
- Blenderを起動する
- 中央の立方体をマウスで選択
- キーボードのXキーで削除
します。
キーボードのXキーを押すと「削除してOK?」と表示が出ます。
『削除』を押して立方体を消します。
【Gキー】お手本(FBX)のインポート
- 『ファイル』→『インポート』→『FBX(.fbx)』を選択
- FBXを選択してインポート※
します。
お手本の鍵ピアスが追加されたら、マウスホイールで拡大して確認します。
Amatureが邪魔なので『シーンコレクション』の目のマークをクリックして見えないようにしておきます。
作業しやすいよう、お手本を横に移動させます。
- テンキーの1を押して正面からの視点に切り替える
- お手本をマウスで選択する
- キーボードのG→Xの順番で押し、横にずらしておく
と参考にして作りやすいと思います。
キーボードのShiftを押しながら選択すると、複数のモデルを同時に動かすこともできます。
モデルを動かす時は、
- G→XでX軸(左右)
- G→YでY軸(奥行き)
- G→ZでZ軸(縦方向)
に動かすこともできます。
※FBXファイルが見当たらない時は?
という人は『ファイルを展開できていない』ことが原因です。
BOOTHの作品データは『zipファイル』になっています。
(zipファイルのままではBlenderで開くことができません。)
- ダウンロードしたファイルを開く
- 『すべて展開』を選択
すればBlenderでFBXファイルを使うことができます。
1.【Blender】鍵の細長い部分の作り方
まずは鍵の細長い部分から作っていきます。↑
【※】お手本をフラットシェードにする
最初にお手本の見た目をフラットシェードにしておきます。
- お手本を選択
- マウスの右クリックから『フラットシェード』を選択
します。
お手本をフラットシェードにしておいた方が、モデルの構造を見比べやすいと思います。
ざっくり言うとモデルの表面が…
- ツルツルした感じ→『スムーズシェード』
- ゴツゴツした感じ→『フラットシェード』
になっていると思ってください。
【Sキー】円柱の追加・縮小
円柱を追加して、お手本の形に仕上げていきます。
- キーボードのShift+Aから『メッシュ』→『円柱』を選択
- 『円柱を追加』から円柱の頂点を16、半径を0.5にする
- キーボードのSキーで縮小
- キーボードのS→Zの順で円柱を縦に伸ばす※
ところまで進めます。
Shift+Aから円柱を追加すると、画面の左下に『円柱を追加』が出ます。
『円柱を追加』をクリックすると頂点数などを設定できるので、
- 頂点→16
- 半径→0.5
と入力してEnterキーを押します。
円柱は大き過ぎるので段階的にSキーで縮小して、最終的にお手本と同じくらいの太さになればOKです。※
テンキーの1で正面からの視点にして、S→Zで縦方向に伸ばします。
※お手本とピッタリの大きさにしたい場合は?
という人は、お手本を中央に戻して、円柱とお手本を重ねて調節すると良いでしょう。
お手本を中央に戻したい時は、
- 完成品を選択
- 『オブジェクトプロパティ』を選択
- 『トランスフォーム』の『位置X』の値を0にする
ことで中心に戻せます。
【Alt+Zキー】透過表示モード(モデルを透けさせる)
- 円柱を選択した状態で、キーボードのTabキーを押す(編集モード)
- キーボードのAlt+Zキーを押す(透過表示モード)
という手順で進めます。
最初にTabキーで『オブジェクトモード』から『編集モード』に切り替えます。
円柱を選択した状態でTabキーを押すと、円柱の形を構成している頂点を動かせるようになります。(編集モード)
透過表示にしておくと、物体が透けて見えるようになり、マウスで範囲選択をした時に見えない部分も選択されるようになります。
【Eキー・Sキー】円柱の面を押し出す
お手本を拡大すると、斜めの部分がある段差になっています。↑
(「マウスホイールで拡大すると消えてしまう…」という問題は後述します。※)
この段差はEキーで押し出した面をSキーで拡大して作ります。
- (テンキーの1で正面の視点に戻す)
- キーボードのEキーで面を押し出す
- キーボードのSキーで面を拡大する
- またEキーで面を押し出す
という手順で進めます。
「お手本をマウスホイールで拡大すると消えてしまう…」という問題は後述します。※
まず円柱の下の面をマウスの範囲選択ですべて選択します。
そのままEキーで下に少しだけ(段差の長さだけ)押し出します。
次にSキーで押し出した頂点を外側に拡大します。
拡大した頂点をEキーで下に伸ばすと段差が作れます。
「押し出した頂点を再度移動させたい時」は、G→Zで移動させます。
Eキーを押してしまうと頂点が増えてしまうので注意してください。
下がる(細くする)段差も同様の手順で進めます。
- Eキーで頂点を押し出す
- Sキーで頂点を縮小する
- またEキーで下に伸ばす
- Gキーで長さ(頂点の位置)を微調整
すれば段差の出来上がりです。
お手本の下の方にある凹みも同様の手順(EキーとSキー)で作ります。
Eキーで少しだけ押し出し、Sキーで拡大・縮小、Eキーで押し出します。
凹みから上がったところから、さらにEキーで下の端(丸くなっているところの先端)と同じくらいの長さまで頂点を移動させておきます。
※マウスで拡大すると消えちゃう時は?
と悩む人もいると思います。
解決策は『焦点距離の数値を大きくすればOK』です。
- キーボードのNキーを押してメニューを開く(画面右上)
- 『ビュー』を選択
- 焦点距離を200くらいにする(初期値は50)
ことで拡大しても消えなくなります。
最大250まで上がるので、お好みの数値へ調節してください。
【失敗例】透過表示モードになっていなかった…
という失敗例があります。
この問題の原因は『透過表示モードになっていなかった』ことで起こります。
正面からの視点だけで見ていると、気づかずに進めてしまうことがあるので注意してください。
【Ctrl+A】全トランスフォーム(スケールを整える)
次に角を丸くする下準備として、円柱のスケールを整えます。
- キーボードのTabキーで『オブジェクトモード』に変更する
- 円柱を選択する
- Ctrl+Aから『全トランスフォーム』を選択
します。
全トランスフォームをすることで、円柱の『オブジェクトプロパティ』の『トランスフォーム』の数値が整います。
7.【Bキー】ベベルで円柱の角を丸くする
- キーボードのTabキーで『編集モード』に戻す
- 端の頂点を選択した状態にする
- キーボードのctrl+Bを押して、マウスホイールで頂点を増やす
ところまで進めます。
ベベル(ctrl+Bを押してマウスを動かす)と角を取ることができます。
さらにマウスホイールで頂点を増やして丸みをつけることができます。
お手本を見ながら丸みを調節しましょう。
失敗例:ベベルで丸くならない原因は?
という失敗例があります。
スケールの数値(XYZ)が1.0に整っていないとベベルが上手くかかりません。
2.【Blender】リングと球体の作り方
この項目ではリングから球体の飾りを作るところまで解説します。↑
操作は前の項目で段差や凹みを作った方法と同じです。
- Eキー(押し出し)
- Sキー(拡大・縮小)
- Gキー(頂点の移動・微調整)
を使ってリングと球体を使っていきます。
前の項目で解説済みのショートカットキーは簡潔にお伝えします。
【Xキー】円柱の面を削除
形を作っていく上で、円柱の上の面が邪魔なので削除しておきます。
- 画面左上から『面選択モード』にする
- 円柱の上の面を選択
- キーボードのXキーで面を削除する
ところまで進めます。
マウスホイールを押し込んで、斜めの角度から円柱を見ます。
編集モードの『面選択』で円柱の上の面を削除します。
【Eキー】リングと球体の飾りを作る
リングと球体の飾りも押し出し(Eキー)で作ります。
- テンキーの1で正面からの視点にする
- 『頂点選択モード』にする
- 『透過表示モード』にする
- マウスの範囲選択で円柱の上の頂点をすべて選択する
- キーボードのEキーで頂点を押し出す
という感じで形を作ります。
ちなみにUV球やトーラスを使って形を作る方法もあると思います。
ですが円柱とUV球等を滑らかに繋げるのが難しいと判断したため、今回はより簡単な押し出し(Eキー)で作る方法を採用しました。
まずテンキーの1で正面からの視点に切り替えます。
頂点選択モード、透過表示モードにします。
マウスの範囲選択で、円柱の上の頂点をすべて選択します。
リング型の飾りは(前の項目の段差や凹みと)同じように、
- Eキー(押し出し)
- Sキー(拡大・縮小)
- Gキー(頂点の移動・微調整)
を用いてリング型の飾り部分を制作します。※
リングの間にある部分も同じようにEキーで頂点を押し出して作ります。
同様に球体の部分もEキー、Sキーで作ります。
お手本の線の角度と同じように区切っていけば、押し出しで丸みを作ることもできます。※
※見比べながら作るのが難しい時は?
という人もいると思います。
そういう人は、お手本のモデルを下に重ねて作るのがおすすめです。
- キーボードのTabキーで『オブジェクトモード』にする
- お手本を選択する
- お手本の『オブジェクトプロパティ』→『位置X』の数値を0にする
ことで円柱とお手本の位置が重なります。
『シーンコレクション』から円柱を選択して、Tabキーで『編集モード』に戻ります。
あとはお手本をなぞるように、頂点を押し出して形を整えていけば簡単に作ることができます。
とはいえ「お手本のFBXモデルとそっくりに作る…」というのは稀だと思うので、汎用性は高くないやり方だとは思いますが、、、
「完璧を目指して挫折するよりは、ひとまず完成させる」方が結果的に上達すると思うので、行き詰ったら重ねて作ってみてください。
※デコボコ模様の入れ方
と思う人もいると思います。
結論から言うと「デコボコ模様を入れることで、おしゃれな仕上がりになる」という理由があります。
鍵ピアスをUnityで使用した場合、デコボコ模様を入れた部分に線が入り、模様になります。
こうすることで、より凝った仕上がりになるのです。
この部分を作るには『編集モード』の『辺選択モード』にします。
縦の辺を互い違いに選択して、Sキーで縮小すると模様になります。
説明が長くなるので詳しい手順は割愛しますが、余裕のある人は挑戦してみてください。
【Mキー】球体の頂点を1つにまとめる
- (透過表示モードにする)
- 球体のてっぺんの頂点をすべて選択する
- キーボードのMキーで『中心』にまとめる
ことで球体の頂点が中心に集まります。※
これでリングから球体の部分は完成です。
【失敗例】マージするとタマネギになる
という人もいると思います。
その場合は、もう一段押し出し(Eキー)で段差を作ってからマージすればOKです。
Eキーで押し出した頂点をSキーで中心の近くに集めた状態にしてからMキーでマージします。
それでも形が気になる人は、マージでまとめた頂点をG→Zで下に下げてみてください。
オブジェクトモードに切り替えたり、斜めから見て微調整します。
3.【Blender】鍵のギザギザの部分の作り方
次は鍵のギザギザの部分(本作はギザギザじゃないけど正式名称がわからない)を作っていきます。↑
【Shift+A】立方体を追加する
- テンキーの1で正面からの視点に切り替える。
- キーボードのtabキーで『オブジェクトモード』にする。
- キーボードのShift+Aから『メッシュ』→『立方体』を追加する。
- キーボードのSキーで縮小する。
ところまで進めます。
正方形をお手本のギザギザ部分と同じくらいのサイズに縮小させます。
【Gキー】位置を調節する
- 立方体をお手本と同じくらいの位置に移動させる
- (キーボードのG→Zで縦方向に真っ直ぐ下げて、
- キーボードのG→Xで横に少しずらしておく)
ところまで進めます。
お手本のギザギザ部分と見比べて、再度Sキーで大きさを調節します。
この時も『透過表示モード』になっていないと、完成品と見比べることができないので注意してください。
【Sキー】立方体の厚みを調節する
- マウスで斜め上からの視点にする
- キーボードをS→Yの順に押し、奥行きの厚みを調節する
- 同じくS→Xの順で押し、横の厚みを調節する
ところまで進めます。
最初にS→Yでお手本と同じくらいの厚みに調節します。
横の厚み(S→X)はお手本の半分程度の厚みにしておきます。
再度『透過表示モード』にして、円柱から少し出ている程度の厚みにしてください。
【Ctrl+R】ループカットで立方体を分割する
- テンキーの1で正面からの視点にする。
- キーボードのTabキーで『編集モード』にする。
- キーボードのCtrl+Rを押し、マウスホイールで2本の線を入れる
ところまで進めます。
まず編集モードに変更し、立方体の頂点がすべて選択された状態にします。
そのままCtrl+Rを押してマウスを動かすと、中心に黄色の線が1本入ります。
黄色の線が横に入ったまま、マウスホイールを動かすと黄色の線を増やしたり減らしたりできます。
黄色の線が2本の状態でマウスを2回クリックします。
これで立方体に均等な2本の線(頂点)が入り、分割されました。
【Eキー】面選択モードで面を押し出す
- 『面選択モード』に切り替える
- キーボードのShiftを押しながら、側面の上下の面を選択
- テンキーの1で正面からの視点にする
- キーボードのEキーで面を押し出す
ところまで進めます。
一度押し出した面の位置を微調整する時は、G→Xで移動させます。
押し出した面を写真のようにCtrl+Rで再度分割します。
ループカットを行うと『辺選択モード』になってしまうので、再度『面選択モード』に戻します。
分割した上下の面を同じようにShift+クリックで選択し、Eキーで押し出します。
次は押し出した面の縦方向にループカット(Ctrl+R)を行います。
画像上下の面を片面ずつ選択して、Eキーで押し出します。
マウスホイールの押し込みで斜めの視点から見ると、上下の面を選択しやすくなります。
上下の面を選択し、テンキーの1で視点を切り替えて、完成品と見比べながらEキーで押し出します。
【Ctrl+B】ベベルで角を取る
- Ctrl+Aから『全トランスフォーム』で値を整える
- 『辺選択モード』にする
- マウスの範囲選択ですべての辺を選択する
- Ctrl+Bでベベルをかける
ところまで進めます。
最初にキーボードのTabキーで『オブジェクトモード』に切り替えます。
キーボードのCtrl+Aから『全トランスフォーム』を行います。
ベベルをかける前にスケールの数値を1.0に整えます。
再びTabキーで『編集モード』の『辺選択モード』に切り替えます。
Ctrl+Bでベベルをかけて角を取ります。※
ここのベベルでは角を丸くしないので注意してください。
これで鍵のギザギザ部分が出来上がりました。
オブジェクトモードでお手本と見比べてみてください。
4.【Blender】ハート型の飾りをモデリング
この項目ではハート型の飾りを作っていきます。
(ハート型の作り方のほうが汎用性が高いと思うので、ここからはハート型のお手本を使います。)
この記事ではハート型の背景を置いて、輪郭をなぞるようにハートの形を作る方法をお伝えします。※
※背景画像を用意する
今回はこちらの画像をそのまま保存していただき、ご利用ください。
ちなみにハート型の画像は『Pixabay(ピクサベイ)』で探しました。
【Shift+A】ハート型の背景画像を設定する
- 『円柱』『立方体』を見えなくしておく(目のマーク)
- ハート型の背景写真を用意する※
- キーボードのShift+Aから『画像』→『背景』を選択
して背景画像を設定します。
背景画像を置く前に、
- お手本
- 円柱
- 立方体
などは邪魔になるので一旦消しておきます。
シーンコレクションの名前の横にある『目のマーク』をクリックすると、一時的に見えないようにすることができます。
Shift+Aから『画像』→『背景』を選択します。
ハートの画像を選択すると背景画像が出現します。
背景画像は色が濃すぎるので、
- 『オブジェクトデータプロパティ』から、
- 『不透明度』にチェックを入れる
- 数値を0.4まで下げる
ことで半透明にすることができます。
透明度の数値はお好みで調節してください。
【Shift+A】円を細分化してハート型にする
(執筆上の都合で写真が白くなっています。ご了承ください。↑)
- キーボードのShift+Aから『メッシュ』→『円』を追加
- キーボードのR→X→90→Enterを押して背景画像と向きを合わせる
- 円の大きさをSキーで背景画像と同じくらいにする
- キーボードのTabキーで『編集モード』にする
- 頂点をハート型に合わせる
ところまで進めます。
背景画像と円の向きを回転(R)を使って合わせます。
頂点を1つずつ選択して、ハート型の輪郭に合わせていきます。※
「頂点を輪郭に合わせる方法」は今までのように、
- Gキー(頂点の移動)
- G→Z(Z軸を固定した頂点移動)
などを使って円をハート型にします。
後ほど微調整をするのでこの段階では適当でOKです。
「全体的に頂点が足りない時」は、
- 頂点を1つ選択
- キーボードのAを押して頂点を全選択
- マウスの右クリックから『細分化』を選択
すると全体の頂点を増やすことができます。
「頂点と頂点の間に1か所だけ頂点を増やしたい場合」は、
- 2か所の頂点を選択
- マウスの右クリックから『細分化』を選択
して頂点を追加します。
丸みのある部分は頂点が多い方が形を作りやすいと思います。
「増やし過ぎた頂点を消したい場合」は、
- 頂点を選択
- キーボードのXキーで頂点を選択
して削除します。
頂点を削除すると円の線が途切れてしまいます。
頂点と頂点を選択してキーボードのFキーを押すと繋ぐことができます。
【変換】円をカーブに変換
- ハート型にした円を選択
- キーボードのTabキーで『オブジェクトモード』にする
- マウスの右クリックから『変換』→『カーブ』を選択
- 『オブジェクトデータプロパティ』→『ジオメトリ』→『ベベル』
- 『深度』の数値を0.15にする
ところまで進めます。
ジオメトリを開くと、
- オフセット 0m
- 押し出し 0m
という項目がありますが、これらは無視します。
ベベルの『深度』が正解ですので間違えないようにしてください。
厚みをつけた際にハート型が崩れてしまった場合は、『編集モード』で再度頂点を微調整します。
【変換】カーブをメッシュに変換
- キーボードのTabキーから『オブジェクトモード』にする
- マウスの右クリックから『変換』→『メッシュ』にする
- キーボードのSキーで縮小させる
ところまで進めます。
メッシュに変換させたらTabキーで編集モードにしてみてください。
カーブだった頂点が変換されているのがわかります。
ここまで来たら、見えなくさせておいた『円柱』『立方体』を見えるようにします。(目のマーク)
G→Zでハート型の高さを合わせたらハート型は完成です。※
※ハート型がお手本に似てない…
と思っている方、多いと思います。
結論から言うと、お手本と作り方が違うからです。(ごめんなさい)
お手本は…
- ハート型の半分をカーブで作る
- ベベルで厚みをつける
- メッシュに変換して片側を削除
- モディファイアの『ミラー』で左右対称にする
- 上手に形を合わせる
という感じで作ったとのことです。(お手本は別の人が作っています)
僕も上記の方法で作ってみたのですが、ハート型の交わる部分が汚くなっちゃうんですよね…。
この辺りは僕の実力不足の問題で、より簡単にハート型が作れる方法を選びました。
5.【モディファイアー】ミラーで欠けたリングを作る
この項目では、モディファイアーの『ミラー』を使って欠けたリングを作ります。
【Shift+A】トーラスを追加
- Tabキーで『オブジェクトモード』にする
- Shift+Aから『トーラス』を追加
- キーボードのSキーでトーラスを縮小させる
- キーボードのR→X→90で回転
- G→Zで上に移動させる
ところまで進めます。
トーラスのサイズが大き過ぎるので、Sキーで縮小します。(適当な大きさでOK)
【Xキー】トーラスを半分削除する
- Alt+Zで『透過表示モード』にする
- キーボードのTabキーで『編集モード』にする
- マウスの範囲選択で半分の頂点をすべて選択
- キーボードのXキーで頂点を削除する
ところまで進めます。
囲い損ねて頂点が残ってしまったら、1つずつ選択してXキーで削除します。
さらにマウスの範囲選択で写真の部分を削除します。
斜めのところは一度に囲いにくいので、
- 範囲選択でざっくり囲う
- Shiftを押しながら囲えなかったところを範囲選択
すればOKです。
囲えたらXキーで頂点を削除します。
【ミラー】欠けたリングを左右対称にする
- キーボードのTabキーで『オブジェクトモード』にする
- 『モディファイアーを追加』をクリック
- 『ミラー』を選択
- 『適用』をクリック
すると頂点を削除した部分が生成されます。
ミラーモディファイアから『適用』をクリックします。(カメラマークの横)
適用するとメッシュとして扱えるようになります。
G→Zでハート型と位置を合わせたら、リングの部分は出来上がりです。
S→Yでリングの厚みを調整しても良いので、お好みで合わせてください。
ちなみにここまでの解説で、リング型のお手本の形も作ることができます。
解説は割愛しますが、写真を参考に作っていただいてもOKです。
6.【Blender】カーブで紐を結ぶ
最後にカーブで紐を結ぶ方法を解説します。
【Shift+A】ベジェ カーブの追加
- Tabキーで『オブジェクトモード』にする
- Shift+Aから『カーブ』→『ベジェ』を選択
- カーブをSキーで縮小させる
- G→Zで上に移動させる
- R→Y→90で回転させる
ところまで進めます。
出現したカーブをSキーで縮小させて、G→Zで上に移動させます。
R→Y→90で回転させたら次に進みます。
【Eキー】カーブの頂点を増やしながら巻く
ここからは編集モードでカーブの頂点を増やしながら、リングに巻き付けていきます。
巻いたカーブに厚みをつけるので、隙間に余裕をもって巻きましょう。
カーブの巻き付け方を文章で説明するのが難しいので、操作方法を順番にお伝えします。
解説とお手本を参考にカーブを巻いてみてください。
【紐1】視点の切り替え
- テンキーの3(真横)
- テンキーの1(正面)
- マウスホイール押し込み(斜め)
を使って視点を切り替えます。
特に真横、正面を中心に使い、斜めからも時々確認します。
【紐2】Gキーでカーブの移動・回転
- 中央の頂点:カーブの移動
- 左右の頂点:カーブの回転
ができます。
視点を切り替えながら巻き付けます。
【紐3】Eキーで頂点の追加
- Eキーで頂点の追加
ができます。
長さが足りない時は、頂点を追加しましょう。
【紐4】リングで隠れる時は透過表示モード
- Alt+Zで『透過表示モード』
になります。
リングの下をくぐらせる時などに重宝します。
【紐5】ベベルで厚みをつける
- カーブを選択
- キーボードのTabキーで『オブジェクトモード』にする
- オブジェクトデータプロパティから、
- 『ジオメトリ』→『ベベル』
- 深度を0.00016へ
変更します。
深度の単位に気をつけてください。
お手本はもう少し太いのですが、紐が太いと微調整しづらいので上記の数値にしました。
厚みをつけて形を整えます。
【紐6】端をフィル
(※写真は裏側からの視点です。↑)
深度を設定する時に『端をフィル』にチェックを入れます。
チェックを入れると端の面が設定されます。
【紐7】カーブを上に伸ばす
紐を結ぶ作業が終わったら、もう片方の端を伸ばします。
お手本のように少し曲げておきます。
ちなみにVRChatではこんな感じになります。
カーブの上の端は耳に埋まる部分なので大体でOKです。
【紐8】球の飾りをつける
- キーボードのTabキーで『オブジェクトモード』にする
- Shift+Aから『メッシュ』→『ICO球』を選択
- 細分化の数値を1にする
- キーボードのSキーで縮小する
- 位置を合わせる
ところまで進めます。
Shift+Aから『ICO球』を選択したら、画面左下に出る『細分化』の数値を1にします。
キーボードのSキーで縮小して位置を合わせます。
- G→Zで上へ移動させ、
- G→Yで奥行きを調整
してください。
テンキーの3で真横からの視点へ切り替えると動かしやすくなります。
【紐9】球を複製する (Shift+D)
- ICO球を選択
- Shift+Dで複製(+Zで真上へ移動)
させます。
複製(Shift+D)はよく使う操作なので、これだけでも覚えて帰ってください。
【紐10】カーブをメッシュに変換する
- カーブを選択
- マウスの右クリックから
- 『変換』→『メッシュ』を選択
します。
編集モードに切り替えると、カーブがメッシュに変換されたことが確認できます。
メッシュに変換したら、リングに巻き付けたカーブと中央にあるカーブを分離して削除します。
【紐11】要らないカーブを分離して削除する(P)
メッシュに変換したら、X軸方向に延びているカーブは使わないので、分離して削除します。
- カーブ以外は見えないようにする(目のマーク)
- キーボードのTabキーで『編集モード』にする
- Alt+Zで『透過表示モード』にする(重要)
- 巻きつけたカーブの頂点をすべて選択
- キーボードのPキーで『分離』→『選択』
で分離します。
ここでは特に『透過表示モード』が重要です。
Pキーで分離する際に、選択されていない頂点が残ったまま分離されてしまいます。
分離できたらオブジェクトモードに切り替えます。
長いカーブをXキーで削除したら次に進みます。
これでカーブのモデリングは終了です。
7.【Blender】オブジェクトの統合(Ctrl+J)
今は「パーツがバラバラに置かれている状態」です。
それぞれのオブジェクトを1つにまとめましょう。
- ハート型を選択
- Shiftを押しながら円柱を選択
- Ctrl+Jで統合
します。
円柱(細長い部分)が中心にあるので、今回は円柱にすべてのパーツを統合します。
ここで注意しなければならないのは、
『後に選択したオブジェクトに統合される』
ということです。
基準にしたい方のオブジェクト(円柱)を後に選択して統合しましょう。
オブジェクトを円柱に統合したら出来上がりです。
【まとめ】使用したショートカットキー
- X:頂点・オブジェクトの削除
- G:頂点・オブジェクトの移動
- S:オブジェクトの拡大・縮小
- E:押し出し
- A:頂点の全選択
- F:頂点を繋ぐ
- N:メニューの出し入れ
- M:マージ(頂点をまとめる)
- R:オブジェクトの回転
- P:オブジェクトの分離
- Ctrl+A:全トランスフォーム
- Ctrl+B:ベベル(角を取る、丸める)
- Ctrl+R:ループカット(辺を挿入)
- Ctrl+Jオブジェクトの統合
- Alt+Z:透過表示モード
- Shift+A:オブジェクトの追加
- Shift+D:オブジェクトの複製
- Tab:モードの切り替え
これらのショートカットキーを使って鍵ピアスを作りました。
僕の実力不足と、上手く説明しきれない部分もあって、不完全な出来になってしまった人もいると思います。
筆者が下手で申し訳ないです…。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
最後に…
「テクスチャを設定してアクセサリーのクォリティを上げたい」という人は、
こちらの記事を参考にしてください。↑
(2023 6/12追記)
「3DモデルをBOOTHで販売する方法を知りたい」という人は、
こちらの記事も合わせて参考にしてください。↑
おしまい。