いーぐるです。
先日書いた「VRChat向けの3Dモデルを販売する手順まとめ」という記事が伸びており、「私も何か作って販売してみよう!」という人が増えていると思います。
とはいえ、
- 「なにを作れば良いのかわからない…」
- 「売ってみたけど伸びない…」
- 「全然売れなくてモチベーションが続かない…」
と悩んでしまう人もいると思います。
「なにか売ろう!」と思っても、何をどう作って進めて行けばいいのかわからなくて、暗闇の中を手探りで歩いていくような気持ちになりますよね…。
今回は3Dモデルの販売を始めたばかりの初心者の方に向けて、『挫折せずに続けられて、売れる商品を作れる裏技』をお伝えします。
初心者の中でも、
- 「ぶっちゃけ努力とかしたくねぇ~」
- 「私すぐ3日坊主になって続かないんだよね~」
というタイプの人にピッタリです。
「そんな都合の良い方法があるの?」と思われるかもですが、実際に僕が試して成果があった方法なのでご安心ください。
記事のタイトルはめっちゃ怪しいですが、3Dモデル販売初心者の方に真剣なお話をします。
この記事は、
- お客さんが「面倒くさい」と思えることを商品にする
- 自分にとって「楽しい」領域を探す
- 「短期間でものを作って売る」を繰り返す
という内容です。
初心者が悩みがちな「何を売れば良いのか?」という疑問を解消した上で、「どう行動すれば良いのか?」という具体的な答えをお話します。
3Dコンテンツの販売を始めたばかりの人、これから始めようと思っている人は参考にしてください。
※この記事はVRChatを遊んでいる人が対象です。
※いーぐるの実績
- 2021年3月からBOOTHで3Dコンテンツの販売を開始※
- 平均で月5万円くらい稼げている(2022/1/10現在)※
- 商品の販売件数1000件を達成※
※先月(2021年12月)の総売上は67650円でした。
※BOOTHで『Eagle』を運営しています。(Eagle – BOOTH)
※数字の証拠はこちらの記事でも公開しています。(【初心者OK!】VRChat向けの3Dモデルを販売する手順まとめ|旅のしおり (jiri42.com))
Twitter:いーぐる
※記事で使用させていただくアバター
オリジナル3Dモデル「狐雪」Ver.1.04 – キュビクローゼット – BOOTH
オリジナル3Dモデル「舞夜」Ver.1.01 – キュビクローゼット – BOOTH
目次
【BOOTH】挫折しない!努力ゼロで売れる商品を作る裏技とは?
販売を始めたいと思っている人が最初に悩むのが、「なにを売ればいいのかわからない…」という部分ではないでしょうか。
この「なにを売る」という部分の答えを言うと、
お客さんが面倒くさいと思っていることを商品にして売る
となります。
人がお金を払ってでも、自分の代わりにやってほしい(自分より知識のある人に作ってほしい)と思えることを売れば良いわけです。
知識ゼロの人よりもあなたが「ほんの少しだけ」知っていることを活かして、商品を作ればOKです。
まずはこの「お客さんが面倒くさいと思っていること」について深掘していきます。
1.お客さんの面倒くさいことを代わりにやる
VRChatをやっている人は、「アバターにかわいいお洋服を着せたいな~」と思ったら、まずはBOOTHなどの販売サイトで検索しますよね。
でもわざわざお金を出して買わなくても、自分で作ったって良いわけです。
とはいえ、
- 「作る時間がない」
- 「作り方がわからない」
- 「かわいい服を自分で作れる気がしない」
という理由で作りません。
これはつまり、「自分で作るのは面倒くさいけど、いますぐ使いたい!」というわけです。
そこであなたが『お客さんの代わりに、アバター用のお洋服を作ってあげる』ことで、それが商品(価値)となるわけですね。
作った商品(お洋服)によって、
- 「いますぐアバターの改変に使える!」
- 「すぐに使える状態になっていて嬉しい!」
- 「自分で作る時間を節約できた!」
と感じることも価値になります。
VRChatを遊んでいる人であれば、お客さんとしてアバター用のお洋服を買った経験があると思います。その時の気持ちを思い出してみてください。
2.自分にとって『楽しい』領域を探す
お客さんが「面倒くさい」と思うことが価値(商品)になる…という話をしました。
それを知った上であなたがやるべきことは、お客さんにとっては「面倒くさい」ことだけど、自分にとっては「楽しい」領域を探すことです。
もっと具体的に言うと、
- 短期間で作れて、
- 作っている時間も楽しくて、
- 「明日もやりたい!」と思える領域
を探します。これが見つかれば最強です。
ゲーム感覚で楽しみながら作って、お客さんからも喜ばれて、お金ももらえるわけですからね。
僕の場合はUnityでアバターのポーズを作ることにハマって、自分のアバターにかわいいポーズをさせるために、たくさんのアニメーションを作りました。
1種類1時間くらいで作って、写真も撮って、「せっかく作ったんだから売ろう」という感じで可愛く撮れた写真をそのままBOOTHの紹介写真にしました。
そんな感じで楽しみながら作っているのに、周りからは
- 「かわいいポーズを作れてすごい!」
- 「アニメーション全然わからないから、商品を作ってくれて嬉しい!」
と言われたりします。(楽しいから作っているだけなんだけどね)
これから何かを作って販売したい人は、この状態を目指すことをおすすめします。
努力と感じずに楽しく続けることができますよ。
3.短期間で作れるものを商品にする
お客さんが「面倒くさい」と思えることで、自分が楽しい領域を探す…というお話をしました。
楽しく続けられる領域が見つかったら、その領域の中でも「短期間で作れるもの」を商品にします。(具体的には数時間~3日くらい)
そして、
- サクッと作る
- BOOTHで販売する
ところまでをセットで行います。
と思うかもしれませんが、そもそも時間をかけるほど細かいところが気になって、完成せずに挫折するリスクが高まります。
仮に半年かけて作って完成したとしても、販売経験ゼロの人が1発目からヒットするかどうかは正直微妙です。(作ることが目的なら良いですが)
出品した後からでも修正することは可能なので、完璧は目指さずに完成を目指します。
短期間で作って、販売するところまでをセットで行うメリットは以下のとおりです。
- ゴールが見えているのでモチベーションを維持しやすい
- 短期間で商売も学べる
- 何が売れて、何が売れないのか?知見が溜まる
という感じです。
自分の中で「これは最高傑作や!めっちゃ売れるだろう!」と思っても全然伸びなかったり、逆に「正直イマイチだけど完成したから売るか…」と思ったものが飛ぶように売れたりします。
トライ&エラーを繰り返していくことで、「こういうものが売れるんだな…」という仮説を立てやすくなり、仮説の精度も増していきます。
- サクッと作る
- 売る
- 反応を見ながらまた作る
を繰り返して、小さなヒット(商品)を量産していきます。
そこで「これは売れるだろう」という仮説を練った上で、時間をかけてじっくり取り組んだ商品を良い値段で出すことで、ホームランを狙うのが僕の戦い方です。
短期間で商売も学べて、挫折することなく一気に成長できるので、初心者の人にぜひおすすめしたい戦略です。
最後に話をまとめます。
- お客さんにとって「面倒くさい」と思えることが価値になる
- 自分にとって楽しいと思える領域を探す
- 短期間で作って販売を繰り返す
ということをお伝えしました。
少し付け加えると、思考停止で売りまくるのではなくて、毎回1つで良いので課題を作ってクリアしていくのがおすすめです。
具体的には、
- 「使ったことがないシェーダーで表現してみよう!」
- 「Blenderのノードを組んでみよう!」
- 「商品の紹介文を前回より丁寧に書いてみよう!」
という感じです。
工夫と改善を加えていくことで、できることがどんどん増えていくだけでなく、振り返った時に自分の成長を実感できます。
【おまけ】楽しい領域の探し方
という疑問にお答えします。
結論を言うと『色々なことを、ほんの少しだけかじってみる』ことがおすすめです。「合ってないな…」と感じたらすぐに辞めてもOKです。
ほんの少しだけ味見をして、「おっ?これ面白いかも…?」と思えたら、その領域を広げていくと良いでしょう。
僕が販売した経験があるのは、
- 3Dモデル(Blender)
- パーティクル(Unity)
- アニメーション(Unity)
ですので、初心者の方が取り組みやすい記事や動画をご紹介します。
3Dモデル(Blender)
まずは3Dモデルです。
Blender(無料の3DCG製作ソフト)で初心者でも第一歩を踏み出すことができます。
Blender初心者の方が取り組みやすいのは、
の動画です。
びびさんの動画では、Blenderの操作方法を覚えながら作品を作っていきます。
多くの動画が3~15分で完成するので、初心者でも取り組みやすく、達成感も味わえます。
解説もゆっくりなので置いてけぼりになることなく進められます。
blenderを始める前の自分へ。この順番で勉強するといいよ① Youtubeの初心者向け動画でとりあえずblender触る② 1冊ツール解説本を買ってCG全体の流れを把握③ 自分のやりたいことを絞る④ Youtubeでチュートリアルこなす⑤ 資料をもとに模倣する⑥ 自分の作りたいもの作る⑦ ④⑤⑥を続ける
— びび|blender完全に理解した (@kaeru_sippo0201) January 5, 2022
zenさんの『ワニでもできる!モデリングfor VRChat』では、Blender初心者がカボチャの人型アバターを作って、VRChatで動かすところまで解説されています。
この動画はVRChatの中でも有名で、僕の周りでも「カボチャを作ってみたよ!」という話題が度々あがります。
ちなみに僕も作ってみました。
カボチャじゃなくてトマトみたいな感じにしてみました。笑
パーティクル(Unity)
次はパーティクルです。
パーティクルはUnityのみで完結しますので、Blenderに苦手意識がある方にもおすすめです。
作り始める手順も簡単で、
- Unityを起動
- 『GameObject』→『Effects』→『Particle System』を選択
すると白い玉が噴き出すパーティクルが出現しますので、このパーティクルを編集していきます。
おすすめの記事はこちらです。
【Unity】パーティクルで雪を降らせる | ねこじゃらシティ (nekojara.city)
こちらの記事ではUnityのアセットを使わずに、パーティクルシステムの機能だけを使って、雪を降らせる方法を学べます。
記事に従って編集していくだけで、地面から噴き出していた白い玉が、空から降る雪に変わっていきます。
実際に作って狐雪ちゃんを置いてみました。
記事の動作環境はUnity2021.2.1f1となっておりますが、Unity2019.4.31f1でも問題なくできました。
アニメーション(Unity)
最後にアニメーションです。
アニメーションの作り方を覚えておくことで、VRChatやUnityでアバターに自由な動作、ポーズをさせることができるようになります。
デスクトップモードや3点トラッキングの人でも、アニメーションでアバターにぺたん座りをさせることもできます。
おすすめの記事はこちら。
これは僕の記事です。
今日初めてアニメーションに挑戦する人を対象に、簡単なポーズとアニメーションの作り方を解説しています。
デメリットもあって、VeryAnimationというソフトをUnityのアセットストアで購入する必要があり、価格も5000円くらいします。
Blenderやパーティクルを試した後に、余裕があれば挑戦してみてください。
【裏技】BOOTHで商品を無料配布しよう!(期間限定)
最後に初心者におすすめな販売方法をお伝えします。
結論を言うと『期間限定で商品を無料配布する方法』です。実際に僕が試して、良い結果に繋がったのでシェアします。
具体的には、
- 商品を作る
- BOOTHにて無料で配布する・身近な人にプレゼントする
- 反応を見ながらまた作る(①へ戻る)
という方法です。
自分のお店を知ってもらうために、バンバン作って無料で配ります。
するとVRChatやTwitterで「あの商品良かったよー!」という声を聞く機会が増えます。
(声を聞く機会がなかったら、身近な人にプレゼントしてみるのもおすすめ)
そこで、
- 「どんなところが良かった?」
- 「あの商品を改良するとしたら、どんな感じがいい?」
ということをあえて聞きます。
すると好意的な人であれば、意見を貰うことができるので、その意見を取り入れて改良を加えていきます。
改良が済んだら、
- 商品をアップデートするタイミング、
- 身近な人の需要を満たしたと感じたタイミング
で有料にします。
僕のお店で現在有料で販売している一部のAFKモーションは、無料で配布していた時期がありました。
上記の方法で需要を探りつつ、身近なフレンドさんに行き渡ったと感じたタイミングで有料化しました。
『期間限定・無料配布』のデメリット
とはいえデメリットもあります。
1.ライバルから嫌われる
BOOTHで有料販売を行っているライバルがいるところで無料配布を始めると、当然ですが嫌われます。
これは逆の立場で考えてみれば、理解できることだと思います。
僕はどうしていたかというと、無料配布がすでに行われている領域で行っていました。
僕がAFKモーションを作り始めた時は、すでに無料配布を行う人がたくさんおり、自分もそこに紛れ込んで始めました。
ですので、無料配布がすでにたくさん行われている領域で、小さく始めるのがおすすめです。
2.無料から有料にするのが怖くなる
今まで無料で配っていたものを有料にするのって、かなりプレッシャーがかかります。
僕の場合は無料から有料にした商品が10個くらいありまして、それを同じタイミングで全部有料にしました。
無料から有料にするのがめっちゃ怖くて、こっそりと有料にして、1週間くらい「有料にした件」について触れませんでした。
だけどわざわざ文句を言ってくる人はいませんでした。
繰り返しますが、
- 商品をアップデートするタイミング、
- 身近な人の需要を満たしたと感じたタイミング
があったら思い切って、全部有料にしてみてください。
『期間限定・無料配布』のメリット
続いてメリットもお伝えします。
1.お店の存在を知ってもらえる
お金を払うハードルが無いので、お客さんに使ってもらえやすくなります。
さらに、
- 商品をBOOTHで無料配布する
- リンクを貼ってTwitterで宣伝する
- あなたのお店と商品の存在を知ってもらえる
という結果に繋がります。
どんなに良いものが作れても、お店を知らなければ存在しないのと同じだし、使ってもらえなければ、お店に並べる意味がありません。
Twitterで宣伝する時も『無料』であることを記載すると、拡散されやすく話題にもされやすいという特徴もあります。
商品を手に取ってもらう回数を増やすことで、お客さんへのアプローチのしかたも学ぶことができます。
2.お店のフォロワーが増える
BOOTHにはお店をフォローする機能があります。
ご存知のとおり、フォローしたお店が新商品を出した時に、お店のフォロワー全員に通知されます。
有料・無料に関わらず通知されるため、自分の商品を知ってもらう確率を大幅に上げることに繋がります。
ちなみに僕のお店のフォロワー様は1495アカウントとなっております。(2022/1/10現在)
自分の商品を大勢に見ていただけて嬉しい反面、出品する緊張感も増してきています。
逆に言えば始めたばかりの頃は、良くも悪くも見られる回数が少ないので、失敗しても少ないダメージで済みます。
3.お客さんの反応を探ることができる
反応が予測できない商品を、いきなり有料で出品するのは怖いですよね。
自分の好きなものを作って販売したとしても、お客さんがその商品を見て、いったいどんな反応をするのかは出品してみないとわかりません。
「批判されたらどうしよう…」というモヤモヤした気持ちを『無料』で和らげつつ、お客さんの反応を見ることにも役立ちます。
という感じで双方が気軽に行動できるわけです。
4.お客さんの声を直接いただくチャンスが増える
お客さんの声を直接いただくチャンスが増えることで、アップデートの方向性が掴みやすくなります。方向性を掴むのはかなり重要です。
ゲームの話題で、
という状況を見たことはないでしょうか。
お客さんが「なにを求めているか?」が曖昧なままアップデートしても、良い結果になるとは限りません。
またお客さんにとって「何が良くて、何が悪いのか」も販売する側に立つと、途端にわからなくなるものです。
そこで身近なフレンドさん(お客さん側)の意見を取り入れることで、需要を知ることができます。
それだけでなく、お客さんの意見を聞いて作れるので、大きく踏み外すことなく商品を開発していく環境が生まれます。
- 商品を作る
- フレンドさんに喜ばれる
という環境が作れたら最強です。
フレンドさんに喜んで使ってもらうために、また開発を頑張る…という好循環が生まれます。
以上の理由から『期間限定の無料配布』は有効な手段であると考えています。
まとめ:初心者でも挫折せずに売れる商品が作れる!
ということをお伝えしました。
「ちょっとBlenderやってみようかな…?」という小さな一歩が、あなたの未来を大きく変える可能性を秘めています。
自分の作品を使ってくれる仲間があなたの周りに増えていき、精神的にも金銭的にも豊かになっていくことでしょう。
この記事をきっかけに一歩を踏み出せる人が増えれば嬉しいです。
以上です。
おしまい